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OpenAI、「GPT-5.1」リリース & GPT-5.1の使い方ガイド

aihow.jp(誰でもAI を使えるAI関連のニュース&使い方ガイド)_2025-11-13 13-17-31

Instant / Thinkingモードと「性格設定」でChatGPTをもっと相棒にする

「GPT-5になってから、なんだか冷たくなった気がする…」
「結局、InstantとかThinkingとか、どれを選べばいいの?」

そんなモヤモヤを抱えたまま、毎日ChatGPTを開いていませんか。

2025年11月、OpenAIが「GPT-5.1」をリリースしました。
GPT-5.1は、賢さ(IQ)だけでなく“話しやすさ(EQ)も強化したアップデート版です。InstantとThinkingの2つのモデルに分かれ、会話の温度感や推論の深さを、かなり細かくコントロールできるようになりました。

この記事では、公式情報や海外メディアの解説も踏まえて、「実際にどう使い分ければいいのか」にフォーカスして整理します。

「仕事の効率を上げたい」「冷たくないAIと話したい」「Thinkingをうまく使いこなしたい」
そう感じている人に向けて、少しだけ感情も交えながら、でも論理的に分かりやすく解説していきます。

この記事で分かること
  1. GPT-5.1(Instant / Thinking / Auto)の特徴と、GPT-5から何が変わったか
  2. Web版ChatGPTでの具体的な操作ステップ(モデル切り替え・Thinking・Answer now・思考時間)
  3. 「性格プリセット」と「パーソナライズ」を使って、自分好みのトーンに調整する方法
目次

1. GPT-5.1って何?まずは全体像

OpenAIは、既存のGPT-5シリーズをアップグレードする形で「GPT-5.1」をリリースしました。

中心になるのは、次の2モデルです。

  • GPT-5.1 Instant
    → いちばんよく使われる標準モデル。より温かく、会話的で、指示の理解が上手くなったバージョン。
  • GPT-5.1 Thinking
    → 複雑な課題向けの“じっくり考える”モデル。難しい質問では思考時間を増やし、簡単な質問には速く答えるように調整されています。

さらにChatGPTには、

  • GPT-5.1 Auto

という自動切り替えモードも用意され、質問内容を見てInstantとThinkingを自動で選んでくれる仕組みになりました。

「自分で細かく選ぶのは面倒…」という人でも、基本的にはAutoを選ぶだけで、賢さとスピードのバランスをいい感じに取ってくれます。

2. GPT-5.1の“本質的な強み”はここ

いくつかのメディアでは、「GPT-5.1は“よりスマートに、より楽しく”話せるようになった」と紹介されています。

裏側の仕様をいろいろ調べると、ユーザー目線での本質的な強みは次の3つに集約できます。

1. 会話の温度感が調整され、冷たさ問題がかなり改善

GPT-5は「正確だけど冷たい」「共感が薄くて事務的」という声も多くありました。

GPT-5.1では、

  • Instantがデフォルトで少しあたたかく、会話的
  • Thinkingも専門用語を控えめにし、説明を分かりやすく

という方向にチューニングされており、
「質問したら、ちゃんと人間味のある言葉で返してくれる」という体験に近づいています。

「前より“話を聞いてくれている感”がある」
と感じる人も多いはずです。

2. Adaptive Reasoningで、考えるべき時だけ“ちゃんと考える”

GPT-5.1 Instantは、「今は急ぎの質問なのか、それとも腰を据えて考えるべきか」を自分で判断し、必要なときだけ時間をかけて推論する「Adaptive Reasoning」を使います。

  • 簡単な質問 → サッと回答
  • 難しい質問 → 少し時間を使って、構造的に考えてから回答

という動きをしてくれるので、

「普段は速く、必要なときだけ賢く」という人間のワガママに、かなり寄り添うモデルになりました。

3. 性格プリセット+パーソナライズで、“自分好みのChatGPT”にできる

GPT-5.1と同時に、ChatGPTの「性格・トーンのプリセット」も強化されました。

選べるスタイルは、例えば次のようなものです。

  • Default
  • Professional
  • Friendly
  • Candid
  • Quirky
  • Efficient
  • Nerdy
  • Cynical

さらに設定画面の「Personalization」から、

  • どれくらい端的に答えるか
  • どれくらいあたたかくするか
  • どれくらい読み飛ばしやすく(scannable)するか
  • 絵文字をどの程度使うか

などを細かく調整できます。

「仕事のときはProfessionalで冷静に」
「雑談のときはFriendly + 絵文字多め」

といった“人格切り替え”が、だいぶやりやすくなりました。

3. GPT-5.1を使えるプランとメッセージ上限

GPT-5.1は、全てのChatGPTプランで利用可能です。

2025年11月時点の主な利用条件をまとめると、こんなイメージです。

  1. Freeプラン
    • GPT-5.1利用:5時間あたり最大10メッセージ
    • 上限に達すると、制限がリセットされるまでミニ版モデルに自動切り替え
  2. Plusプラン
    • GPT-5.1利用:3時間あたり最大160メッセージ(一時的な増枠)
    • 上限に達すると、こちらもミニ版に切り替え
  3. Business / Pro
    • GPT-5.1モデルは原則ほぼ無制限(ただし不正利用が疑われる場合は制限の可能性あり)
  4. Thinkingモードの専用上限(Plus / Business)
    • GPT-5.1 Thinking:週あたり最大3,000メッセージ
    • Autoモードが内部的にThinkingを呼び出した分は、この上限にカウントされません

「なぜ急にミニ版に変わったの?」と戸惑う人も多いので、
“上限到達で自動ダウングレードされる”という仕様は、頭の片隅に置いておくと安心です。

4. Web版ChatGPTでの基本的な使い方(Instant / Thinking / Auto)

ここからは、実際の操作ステップを順番に見ていきます。
(UIは今後変わる可能性がありますが、基本的な考え方は同じです)

STEP1. GPT-5.1 Autoになっているか確認する

  1. ChatGPTにログインする
  2. 画面上部の「モデル選択メニュー」を開く
  3. 「GPT-5.1 Auto」またはそれに相当する名前が選ばれているか確認
モデルピッカーでGPT-5.1 Autoが選ばれている画面

GPT-5.1 Autoが選択されていれば、InstantとThinkingの自動切り替えはすべて裏側でやってくれます。

「まずは何も考えず使ってみたい」という場合は、AutoのままでOKです。

STEP2. Instant / Thinkingを手動で切り替える

「今日は重いリサーチをやるから、最初からThinkingで」
「逆に雑務だけだから、Instantでサクサク進めたい」

そんなときは、モデルピッカーから手動で切り替えましょう。

  1. モデル選択メニューを開く
  2. 次のいずれかを選ぶ
    • Instant … GPT-5.1 Instant(速くて会話的)
    • Thinking … GPT-5.1 Thinking(推論重視でじっくり)
Instant / Thinkingを選んでいるドロップダウンの画面

Instantは、

  • メール文面作成
  • SNS投稿案
  • 軽めのアイデア出し

のようなスピード重視の作業に向いています。

Thinkingは、

  • 複雑な仕様整理
  • 長文レポートの構成
  • データ分析やコードレビュー

といった間違えたくない重いタスクで本領発揮します。

STEP3. Thinkingモード中の「Answer now」を理解する

Thinkingを使うとき、画面上では簡易的な“思考の流れ”が表示されるようになりました。

  • モデルが、どんな観点で考え始めているか
  • どのあたりまで分析が進んでいるか

をざっくり把握できます。

ここで出てくるのが、「Answer now」ボタンです。

  • 「もう十分情報が集まったから、とりあえず答えが欲しい」
  • 「推論に時間をかけすぎている気がする」

と感じたら、Answer nowを押せばThinkingを中断し、Instant寄りの速い回答をもらうことができます。

Thinking中に簡易的な思考ログとAnswer nowボタンが出ている画面

「スピード優先」と「精度優先」を、ユーザー側で途中からでも切り替えられるイメージです。

STEP4. 思考時間(Standard / Extended / Light / Heavy)の使い分け

GPT-5.1 Thinkingを選ぶと、Web版では思考時間を事前に選べるトグルが表示されます。

  • Plus / Business
    • Standard(標準)
    • Extended(よりじっくり)
  • Pro
    • Light(いちばん速い)
    • Standard
    • Extended
    • Heavy(最も深く考える)
メッセージ入力欄付近に思考時間トグルが表示されている画面

ざっくりした目安はこんな感じです。

  • Light / Standard
    → 日常的なリサーチ、軽めの業務。
    「そこそこ考えてくれれば十分」という場面向き。
  • Extended / Heavy
    → 仕様書ドラフト、経営判断に関わるレポート、統計解析など。
    「多少遅くてもいいから、抜け漏れを減らしたい」場面向き。

一度選んだ設定は次回以降も継続して使われるので、
「仕事中は標準、夜にじっくり考えたいときだけHeavy」など、状況に合わせて使い分けると便利です。

STEP5. GPT-5.1で使えるツールを把握しておく

GPT-5.1は、ChatGPTで提供されている主要なツールをほぼすべてサポートしています。

  • Web検索
  • データ分析(スプレッドシートやCSV)
  • 画像解析
  • ファイル解析(PDFなど)
  • Canvas(ホワイトボード的な編集画面)
  • 画像生成
  • メモリ機能
  • カスタムインストラクション

※一部、Pro専用モデルではCanvas・画像生成が使えないなどの例外あり。

「GPT-5.1だとこの機能が使えないのでは?」と心配する必要はほとんどなく、
“いちばん賢いモデルでありながら、全部入りで使える”のがポイントです。

5. 「性格プリセット」と「パーソナライズ」の設定方法

ここからは、GPT-5.1を“自分好みの相棒”に寄せるための設定を見ていきます。

5-1. 性格プリセットを切り替える

ChatGPTには、あらかじめ用意された会話スタイルのプリセットがあります。

代表的なものは、

  • Default
  • Professional(ビジネス寄りで落ち着いたトーン)
  • Friendly(やさしくカジュアル)
  • Candid(率直でストレート)
  • Quirky(ちょっと個性的で遊び心多め)
  • Efficient(無駄を省いてサクッと答える)
  • Nerdy(オタクっぽく深掘りする)
  • Cynical(少しだけ皮肉っぽい視点を混ぜる)

など。

設定場所はUIのアップデートで変わる可能性がありますが、
基本的にはチャット画面または設定画面から「スタイル」「Personality」などの項目を開いて選ぶ形です。

性格プリセット一覧が並んでいる画面

例えば…

  • 仕事メールの下書きや提案書 → Professional + Efficient
  • 勉強の相談や日々のモヤモヤ相談 → Friendly
  • 技術のディープな話を聞きたい → Nerdy

という組み合わせにしておくと、
「いちいち毎回トーンを指定しなくても、自分好みのキャラで返してくれる」状態を作れます。

5-2. Personalizationで細かい“好み”を調整する

性格プリセットに加えて、「Personalization」設定で細かな好みも調整できます。

ここでは例えば、

  • どれくらい簡潔にまとめるか
  • どれくらいあたたかく接するか
  • 文章をどれくらい読み飛ばしやすく(scannable)するか
  • 絵文字の頻度

などをスライダーなどで決められます。

「情報をガッツリ読みたいときは長め+やや冷静」
「疲れているときは、短くて優しい+絵文字多め」

という調整も可能です。

「最近、返事がやたら長いな…」
「ちょっとテンションが高すぎて疲れる…」

と感じたら、まずはPersonalizationを見直すのがおすすめです。

5-3. カスタムインストラクションと組み合わせる

GPT-5.1では、カスタムインストラクションへの追従性も強化されています。

  • 自分の職業・業界
  • 好きな文体(敬体/常体・絵文字の有無など)
  • よく取り扱うテーマ

をカスタムインストラクションに書いておくと、

「毎回、自己紹介から始める」
「毎回、同じ前提を説明する」

というムダなやり取りを減らせます。

6. シーン別・GPT-5.1のおすすめ活用&プロンプト例

最後に、よくある3つの利用シーンでの使い方イメージをまとめます。

6-1. 仕事:資料作成・メール・ブレスト

  • モデル:
    • 下書き・アイデア出し → Instant or Auto
    • 重要資料のロジックチェック → Thinking
  • 性格・トーン:
    • Professional + Efficient(はっきり・簡潔)

例)
「日本の中小企業向けに、GPT-5.1を紹介する社内勉強会資料のアウトラインを作って。
前提条件は箇条書きで整理して、そのあとに10枚構成のスライド案を出してほしい。」

Thinkingにすると、構成の抜け漏れチェックやリスクの洗い出しまで、かなり踏み込んでくれます。

6-2. 学習・リサーチ:仕組み理解や比較検討

  • モデル:
    • Autoでスタートし、物足りなければ途中からThinkingに切り替え
  • 性格・トーン:
    • Friendly or Nerdy(分かりやすさと深さのバランス)

例)
「GPT-5.1のAdaptive Reasoningを、高校生にも分かるレベルで説明して。
比喩を交えつつ、最後に“実務だとどんな場面で役立つか”も3つ例を挙げてほしい。」

6-3. コーディング・データ分析:間違いを減らしたいとき

  • モデル:
    • 初回ドラフト → Instant
    • 最終チェック・バグ調査 → Thinking(Standard〜Extended)

例)
「このPythonコードのバグを探して、動作イメージ→問題点→修正版の順番で解説して。
大きな変更が必要なら、なぜそうなるのかも丁寧に説明してほしい。」

Thinkingモードは、コードや数式を扱うタスクで特に強みを発揮するように調整されています。

7. GPT-5との付き合い方と“レガシーモデル”の扱い

「GPT-5のほうが好きだった」「前の出力も参考にしたい」という人向けに、GPT-5シリーズもしばらくは“レガシーモデル”として利用可能です。

  • GPT-5(Instant / Thinking / Pro)は
    → GPT-5.1リリースから約3か月間、有料ユーザー向けにLegacy modelsセクションに残る予定

また、過去にGPT-4oや他のモデルで作ったチャットは、
継続するときにGPT-5.1相当のモデルへ自動的に置き換えられる場合があります。

「前と少し答え方が違う…?」と感じたら、
モデル名が変わっていないか、Legacy modelsを含めて確認してみてください。

8. まとめ:GPT-5.1は「ちゃんと賢くて、ちゃんと話しやすい」モデル

GPT-5.1は、名前から受ける「マイナーチェンジ」の印象よりも、
実際の使い心地が大きく変わったアップデートです。

特にユーザーにとってうれしいポイントは、

  1. InstantとThinkingが、自動でも手動でも“いい感じ”に使い分けられること
  2. 性格プリセット+Personalizationで、トーンと温度感を細かく調整できること
  3. ツールやコンテキストの制限が少なく、「全部入りの最新モデル」として日常使いできること

だといえます。

「最近、ChatGPTと話していて、ちょっと物足りなかった」
「AIに、もう少し寄り添ってほしい」

そう感じていたなら、
ぜひ一度、GPT-5.1 Auto+性格プリセット+Personalizationの3点セットを調整してみてください。

あ、ちゃんと“相棒”っぽくなった
と感じる瞬間が、きっとどこかで訪れるはずです。

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