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AIを“頼れる部下”にする「4つの記号術」――# / – / “` / ** でプロンプトが化ける

aihow.jp(誰でもAI を使えるAI関連のニュース&使い方ガイド)_2025-11-12 11-34-33

AIを“頼れる部下”に変える――4つの記号でプロンプトを一瞬で通じる指示書に

AIに「ざっくり頼んだら、そこそこ返ってくる」時代になった。だからこそ、少しの“伝え方の工夫”が成果を大きく分ける。「うまく伝えられない…」というモヤモヤを、4つの記号で解消する方法を整理した。読後すぐ、あなたのAIは“頼れる部下”に変わる。

なぜ、いま“記号”なのか

「長文でお願いしたのに、意図と違う」「条件が抜け落ちた」――多くの不満は“構造の曖昧さ”から生まれる。AIは人の“行間”を読む存在ではなく、構造化された指示に忠実な存在だ。記号は、意図・素材・条件を“区切って伝える”ための最小の道具。最小の手間で最大の伝達精度を得られる。

4つの記号――役割と使い方の核心

1)シャープ「#」は見出しで“地図”を渡す
「# 目的」「## 前提」「## 手順」「## 出力形式」のように、全体像→詳細の順で並べる。AIは見出しを“章”として理解するため、話題の混線が減る。最初に“目的”を一行で固定すると、以降の判断が安定する。

2)ハイフン「-」はチェックリストで“抜け漏れ”を防ぐ
条件・制約・採点基準は箇条書きにする。「- 文字数は600〜800字」「- 固有名詞は原綴で表記」「- 事実のみ」といった“守ってほしい約束”を短文で並べると、遵守率が跳ね上がる。

3)バッククォート3つ「“`」は素材を“囲って”誤読を止める
指示と素材が混ざると誤動作の温床になる。引用文・表・データ・口調見本は必ず囲む。「ここは読んで分析」「ここは命令」と明確に区切ることで、精度と再現性が上がる。

4)アスタリスク2つ「**」は“最重要”の札を立てる
感情をカギ括弧で示す」「固有名詞は改変しない」のように、絶対条件だけを囲む。多用は逆効果。1プロンプトで“最重要札”は1〜3個に抑えると効く。

その場で使える雛形(コピペOK)

# 目的
読者にとって読みやすく、事実ベースの要点整理記事を作る

## 前提
- 対象読者:一般ビジネスパーソン
- 口調:ややカジュアル、丁寧語
- 出典はテキスト名のみを末尾に列挙(リンク不可)

## 手順
- 素材を要約 → 構造化 → 具体例 → まとめ の順で出力
- 指示と素材は混ぜない

## 出力形式
- 見出しは太字(本文は太字禁止)
- 段落は短く、改行を多めに
- 感情表現は「」で示す

## 絶対条件
**事実のみ。推測は書かない。**
**固有名詞・数値は原文を優先。**
**外部リンクは出さない。**

## 素材
```ここに本文やデータを貼る```

“使い回し”のコツ――抽象度を上げて型を長持ちさせる

一度作った指示書(プロンプト)を別案件に転用すると、前回の小見出しや文体が“残留”してしまうことがある。これは“型”が強く効いている証拠。別素材でも使い回したいときは、固有名詞や具体数値を除き、役割語(目的・前提・手順・出力形式・絶対条件)だけをテンプレ化する。固有情報は毎回「素材」ブロックにだけ入れると混線しない。

人への依頼にも効く――伝え方の副作用が良い

AIに通じる構造は、人にも通じる。「何のため」「いつまでに」「どの基準で良しとするか」を冒頭で宣言し、箇条書きで“完了条件”を並べると、認識ズレが減る。結果として「直し前提の往復」が激減し、心理的コストが軽くなる。

よくある失敗と回避策(現場の“あるある”を潰す)

・素材を囲っていない → 指示と引用が混ざる
 対策:引用は必ず「“`」で囲う。囲いの外に指示を書く。

・条件が長文で埋もれる → 守られない
 対策:条件は「-」で1行1項目。短文化する。

・“最重要”が多すぎる → どれも守られない
 対策:「**」は1〜3個に限定。残りは通常の条件へ格下げ。

・見出しが目的を語っていない → 方向がブレる
 対策:一行目の「# 目的」を“宣誓文”として固定する。

今日からの運用ルール(ミニ習慣で定着させる)

1)書き出しは必ず「# 目的」から始める
2)条件は3〜7行のチェックリストに収める
3)引用・データは必ず「“`」で囲う
4)“最重要”は多くても3つまで
5)プロンプトは使い回し、固有情報は「素材」にだけ入れる

まとめ――“行間”をやめて“区切り”で伝える

AIは“察する部下”ではない。区切りと見出しで“理解の地図”を渡すと、出力の精度は一気に上がる。小さな記号が、成果を左右する。まずは、次の依頼から「# 目的」「- 条件」「素材」「最重要」の4点セットで始めよう。「あ、伝わった」が積み上がるほど、AIは“本当に頼れる部下”になる。

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